■ 町域
ほぼ全ての町域が現在の六本木六丁目に含まれる。芋洗坂の坂下から見て右側の土地は現在六本木五丁目に入る。六本木通りとテレビ朝日通りに近い地区は高台になり、麻布十番側の谷へ向かって低地になる。
北側で六本木町と材木町に接し、東で鳥居坂町と、南は南日ケ窪町と宮村町に接し、西で桜田町と接する。
■ いわれ
南の低地に古川が流れ、六本木の高台から古川に向かう谷の一つ。方角的に日当たりが良かったので、日南窪と呼ばれたそうだ。現在の六本木中学校付近には、円形古墳らしい道灌山という丘があったそうで、古くから人々が住み着いていた地域のようだ。
■ 歴史
江戸時代には武家地と町屋が入り組んでおり、そのほか、麻布正信寺門前、麻布教善寺門前の両飛地を含んでいた。町内には毛利甲斐守邸があり、この邸内では忠臣蔵の赤穂浪士のうち10名が切腹をした。また、乃木希典将軍生誕の地でもある。この邸宅敷地内には池があり、後にニッカウィスキーの工場敷地になり、さらに後年ではテレビ朝日の敷地となったが、池は残った。
明治5年に武家地と寺地を合併し、北日ヶ窪町となった。太平洋戦争末期の空襲で、ほぼ全域が罹災した。
■ 現況
町の約3/4は六本木六丁目再開発で六本木ヒルズとなり、かつての町や道は完全に失われてしまった。また、環状3号線が開通し、麻布トンネル側道が貫通し、環状3号線より西側だけが六本木ヒルズになったため、かつて一つの町だったものが大きく二つの異なる環境に分かれてしまっている。町の東端近くの芋洗坂の両側は、小さな飲食店や風俗店が並ぶ一帯となっており、古いペンシルビルが多い。朝日神社はビルの陰にひっそりと建っている。
毛利邸内にあった池は潰されてしまったが、六本木ヒルズ内に「毛利庭園」が設けられ、そこに池が作られている。以前からあった自然の池を復活させたという説もあるが、個人的には場所が違うのであの池は別物だと思っている。
六本木ヒルズを東西に結ぶけやき坂は毎年11月から2月にかけては華やかにライトアップされ、観光客でごった返す一大イベントとなっている。
芋洗坂の上り口にあった城南中学校は、平成10年に廃校となり、三河台中学校と統合されて新たに六本木中学校となった。
■ 町内の坂
■ 町内の寺社仏閣
朝日神社(あさひじんじゃ)
法典寺(ほうてんじ)
長耀寺(ちょうようじ)■ 町内の教育施設
港区立六本木中学校
■ その他町内にあるもの(あったもの)
六本木ヒルズ
テレビ朝日
ニッカ池(今は偽物がある)■ 参照ページ