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三年坂(さんねんざか)

三年坂は現在の麻布台一丁目、旧麻布飯倉町麻布我善坊町の境界にある階段の坂である。標識は港区が設置する木製のものではなく、麻布土木事務所が作った石のものである。裏道にある小さな坂なので、あまり存在を知られていない。私も最近まで知らなかった。

麻布土木事務所が設置した坂の紹介には、三年坂の由来は特に述べられていないが、横関英一氏の名著「江戸の坂 東京の坂」に、江戸に何故いくつも三年坂があるのかを紹介していて興味深い。それによると、三年坂は三念坂とも書き、江戸に六ヶ所あった。この坂の途中で転ぶとその人は三年のうちに死ぬという俗信があったためだそうで、もともとは寺の境内で転んだら、三度土を舐めないと三年以内に死ぬという俗信から発展したもので、従って三年坂は、寺や墓の近くの、静かな場所の坂に多いという。

麻布の三年坂は、上述のとおり、麻布飯倉町から麻布我善坊町へと下る。我善坊町には我善坊谷があるが、ここは徳川二代目将軍秀忠の妻浅井氏の葬儀で荼毘所を設けた場所であり、龕前堂(がんぜんどう)というお堂があったという。また、元禄期には坂の上に長音寺という寺院があったことから、この二つのいずれかが坂の由来と考えて良いだろう。

飯倉の高台から我善坊町を一望すると、谷の向こうに麻布市兵衛町のひときわ高い尾根があるため、土地がうねって盛り上がっているように見える。なかなかの奇観である。

写真で見る狸穴坂(写真をクリックすると拡大表示されます)

裏道にひっそりと佇む三年坂を下りましょう。まず一枚目は坂上にある看板です。平成17年8月設置ですから、できたばかりですね。

2006.1.4撮影

木の標識の代わりに、車止めを兼ねたかわいらしい石の標識が立っています。こういうアイディアは素敵ですね。坂が喜んでいるようです。

2006.1.4撮影

坂上からの眺望です。北西を見ています。正面奥左のクレーンが乗っているビルは、防衛庁跡地に建設中の東京ミッドタウンプロジェクトです。

2006.1.4撮影

坂は石段になっています。標識によれば、昔は石段ではなかったようですが、だとするとかなりの急勾配で、舗装されていない時代には転ぶ人が出てもおかしくないですね。

2006.1.4撮影

石段を下りつつ一枚。坂下の旧麻布我善坊町には高い建物がないので、窪地が一段と低く見えます。その奥は旧麻布市兵衛町の高台です。

2006.1.4撮影

坂上から見て左手は、旧郵政省の建物を裏手から見ることができます。荒れ地のようになっている場所があって、荒涼としています。

2006.1.4撮影

坂上には霊友会本部の建物が異彩を放っています。坂下一帯にも、たくさん霊友会の看板を立てた建物があります。遠くからでも良く目立ちます。

2006.1.4撮影

坂を下りつつ、麻布市兵衛町の高台を写しました。奥にてっぺんだけ見えている緑色の建物が泉ガーデンです。高台にあるので、盛り上がって見えます。

2006.1.4撮影

旧郵政省の建物の手前に駐車場があります。我善坊町に建っている建物は、屋根までが駐車場よりも低いレベルになっています。

2006.1.4撮影

坂下から坂上を見上げています。きれいな石段で気持ちが良いですね。標識が作られた平成17年に整備されたばかりなのでしょうか。

2006.1.4撮影

坂下からさらに我善坊町に下っていきます。我善坊町の中央を走る道路より奥、市兵衛町の高台に上る急勾配の坂には、稲荷坂という名があることを最近知りました。

2006.1.4撮影

坂下の様子です。正面奥の崖の上が旧郵政省の建物の駐車場です。坂下にも坂上と同じように、車止めを兼ねた標識が立っています。

2006.1.4撮影


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2006年2月26日公開


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